イギリスには、日本では一番ポピュラーな上白糖にあたる砂糖がありません。
スーパーに行くと砂糖の種類が多すぎて、イギリスに住み始めた頃は、どの砂糖を買えばいいのかよくわかりませんでした。
イギリスの砂糖の種類と用途をまとめてみようと思います。
イギリスで売られている砂糖は、大きく分けると7種類。ほとんどのものが、サトウキビから作られる Cane Sugar です。
Granulated Sugar
安価でイギリスで一番ポピュラーな砂糖。紅茶に入れたり料理に使ったり、ほとんどの用途で使えます。
日本のグラニュー糖よりやや粗めの、サラサラした砂糖です。
基本は白い砂糖ですが、「Unrefined Natural Granulated Cane Sugar」「Golden Granulated Sugar」など、うっすら茶色がかった物もあります。
Caster Sugar
Granulated Sugar よりも細かいサラサラした砂糖。ケーキを作る時などに使いやすい砂糖です。
基本は白い砂糖ですが、「Golden Caster Sugar」など、うっすら茶色がかった物もあります。
Brown Soft Sugar
日本の上白糖の様なしっとりした質感の茶色い砂糖。
日本の三温糖の様な感じです。
「Light Soft Brown Sugar」「Dark Brown Sugar」があります。どちらも、茶色い砂糖の風味や味がありますが、Dark の方はそれが強いです。
我が家では、料理全般に Soft Brown を使っています。
Demerara Sugar
日本のザラメの様な砂糖。
Muscovado Sugar
日本の黒砂糖の様な未精製の砂糖。
「Light Muscovado Sugar 」「Dark Muscovado」があります。
我が家では、Dark Muscovado で黒蜜を作って、和風のお菓子を楽しんでいます。
Molasses Sugar
日本語では、糖蜜と呼ばれるものの様です。
Dark Muscovado よりも更に強いコクと独特の風味があります。
Icing Sugar
日本の粉砂糖の様な砂糖。
バタークリームを作るなど、お菓子作りに使われます。
お菓子作りの仕上げにふりかけた時に、砂糖が溶けてなくならないよう corn flour が少量ブレンドされた物や、 アイシング用に Glucose Syrup がブレンドされた物もあります。
その他
- ジャム作り様にペクチンがブレンドされた Jam Sugar。
- Coconut Sugar、Agave Syrup、Date Syrup などサトウキビ以外から作られた物。
- Sweetener などの人工甘味料。
- サトウキビから作られた糖蜜のシロップ Golden Syrup。とても甘くコクがありますが、クセは強くありません。ハチミツくらいのとろみです。イギリスではとてもポピュラーで、お菓子作りに使ったり、ポーリッジにかけて食べたり。和食を作るときに、砂糖の代わりに使うとコクとか照りが出るように思います。
我が家で常備しているのは4種類。
- Caster Sugar ケーキなどのベーキング用
- Light Soft Brown Sugar 料理とベーキング用
- Dark Muscovado 黒砂糖がわりに
- Demerara Sugar ザラメがわりに
イギリスに住み始めて、どれを買ったら良いものか私が戸惑った主なものは、砂糖・小麦粉・生クリームです。(それ以外に、掃除とか家事に関連するものもたくさんありますが)
日本で一人暮らししていたときは、自炊をしていたものの外食も多かったし、お菓子作りなんてごくたまにする程度。
食材にそれ程こだわりもなかったので、ごく普通の砂糖・小麦粉・生クリームを買っていました。
イギリスのスーパーに行って、自分が思う「ごく普通の」ものを買おうと思うと、あまりに種類が多くてどれを買うのが正解なのか、分からない。夫に聞いても夫もあまり頼りにならず。
イギリスに永住し始めた頃は、自分の欲しい食材や使い勝手の良い日用品をうまく見つけられない、そういう些細なことのストレスが積み重なっていき、「あ〜、日本に帰りたい!」と思うこともよくありました。
それから10数年、在英日本人の友達も出来て情報交換したりしながら、食材や日用品の買い物に関する困りごとはずいぶん少なくなりました。
自分と家族への覚え書きとしてまとめてみましたが、イギリスに住んでいる方の参考になれば嬉しいです。
生クリームについては、以前まとめてみたので、次は小麦粉についてまとめてみようと思っています。